台湾・台東県(縣)ニュース

日本人にはあまり馴染みのない東台湾・台東縣。今、台東縣では地域活性化・地方創生を成功させ、確実に成果を挙げています。その台東縣の最新ニュースをお届けします。

台東県、遠隔医療の整備率100%を達成!&心の健康を守る台東縣

六都(台北市新北市桃園市台中市台南市高雄市)と比べ、台東は医療資源が限られ、「支援のまなざし」が届きにくい地域でもあります。

それでも、台東縣縣長(知事)の饒慶鈴氏と台東縣政府職員は外部との連携を積極的に進めてきました。

1月7日、太麻里衛生所 において 皮膚科の遠隔専門外来が始動したことで、

台東市を除く全15郷鎮(町村)において遠隔医療サービスの提供を実現し、整備率100% を達成しました。

台東市は病院が5施設あるため、規定により遠隔医療拠点の設置対象外)

台東縣民が切実に求めているのは、より良い医療の質です。

その思いに応えるため、高雄医学大学附設中和記念病院 の医療チームと連携し、

南回緊急医療ケアセンター に医師を配置。

台東縣政府は、2020年5月 から段階的に遠隔医療を推進してきました。

 

地域のニーズに応じて、眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科・離島向け循環器内科 など、

5G映像による遠隔診療 を提供し、「道路の代わりにネットワークを」活用することで、縣民が遠方の台東市まで出向く負担を軽減しています。

 

2020年5月から昨年末までに、延べ19,886人 の縣民が遠隔医療サービスを利用。

台東縣縣長(知事)の饒慶鈴氏は「臺東馬偕病院、高雄医学大学附設病院、花蓮慈済病院 をはじめとする医療機関のご支援に心より感謝申し上げます。台東縣政府とともに、縣民の健康を守り続けてくださっています。」と述べました。

また、衛生局長の孫國平氏は、「5G遠隔医療システムを通じて、地域の衛生所は医療センターの専門医とリアルタイムで接続することができ、医師が直接診察し、病状を判断することが可能になります。これにより、へき地、山間部、離島の住民も、都市部に近い水準の医療サービスを受けることができるようになります」と述べました。

 

日本の遠隔医療は、コロナ禍をきっかけに規制緩和が進み導入医療機関が増加しましたが、普及率はまだ低く、対面診療の補完という位置づけで、保険適用範囲の拡大や医療DX推進、医療資源不足の解消、高齢者への対応が今後の課題です。

2021年時点で全医療機関の約15%が対応し、その後も増加傾向ですが、他国と比較するとまだ低い水準です。

その原因とされているのが、

① 保険適用と費用: 2023年7月で音声通話の特例が終了するなど、保険適用の範囲や診療報酬の見直しが課題です。

② デジタルデバイド: 高齢者などデジタル機器に不慣れな層への対応や、通信環境・機器の品質確保が必要です。

③ 専門人材の育成: 遠隔医療を効果的に運用できる医師や医療従事者の育成が求められています。

④ 質と安全性の確保: 対面診療と同等の医療の質を確保するための仕組み作りが重要です。

が主に言われていますが、もう一つ挙げるとするならば、システムの構築を考えているのが便利な場所に暮らす人たちであると言う点です。

記者は実際に中山間地域に住み、一番不便を感じたのは「買い物」と「通院」です。

買い物に関しては、移動販売車でカバー出来ても、通院に関してはカバー出来ていません。公共交通網も不完全で、車でないと病院まで行けない。しかし、高齢者になると、免許を返納された方もおられ、そういった場合、少ない本数のバスに頼るしかありません。

タクシー券は高齢者には配布されますが、1回に使えるのは3,000円まで。中山間地域のタクシーは山間料金のため高額で、3,000円では市内の大きな病院までは行けません。

また、上記②の問題に対しての対策も成されていません。

台東縣の場合、地域の中に必ず1か所、衛生所が設けられており、そこへ行けば、職員が手助けしてくれます。それ故に、②の問題も解決します。

日本でも、例えば、社会福祉協議会や役所の支所等々、地域に必ずある公的機関に遠隔医療設備が整えば、かなり状況は変わるのではないでしょうか。

 

さらに、中山間地域に住む人達の内、一人暮らしをされている方の割合は非常に高い。

要介護者に対しては様々な行政サービスがあるが、その対象外の方に対する行政サービスは不十分です。

独り暮らしをされ、要介護対象外の人達にとって「心の健康」はとても大切な事です。

 

台東縣池上郷では、昨年末に、「池上心衛中心(池上コミュニティ心理衛生センター)」が開設しました。

台東縣政府は、4年前に台東市で縣内初の心理衛生センターが開所し、その後、2024年には「成功コミュニティ心理衛生センター」も開設されました。そしてこのたび、池上心理衛生センターが昨年末より正式にサービスを開始しました。

 

看護師、臨床心理士作業療法士ソーシャルワーカー、訪問支援員など、計9名の専門スタッフによるチーム体制で、心理カウンセリングや個別ケースの見守り・支援を提供しています。ストレス対処、子育て支援、健康促進など多様な講座・イベントを開催しています。


また、現在建設中の太麻里社会福祉センター内に合同オフィスを設置する予定です。

 

出典:台東縣政府、臺東縣衛生局、

写真:同上

この記事は2026.01.05,08台東縣政府、臺東縣衛生局発表発表の内容を日本語訳し活用したものです。原文と相違がある場合は、公式サイトに掲載されている原文が優先されます。