「臺東百大文化基地整合串連計畫(台東百大文化拠点の統合・連携プロジェクト)」が正式に始動しました。
台東縣政府は昨年末、臺東故事館にて、テーマ展《台東・文化之間:百大文化基地串連主題展(台東・文化のあいだ:百大文化拠点連携テーマ展)》を開催し、あわせて「文化漫市 Culture Stroll」ポップアップマーケットを展開。これを本プロジェクトの第一弾の取り組みとしました。
展示、マーケット、そして文化体験プログラムを一体的に企画することで、来場者を「見る」ことから「参加する」「体験・実践する」へと導き、幾重にも重なるアプローチで、今まさに台東の文化が生まれ、動いている現場へと誘います。

文化部(日本の文科省)は2025年度に初めて「百大文化基地(百大文化拠点)」の選定を実施し、台湾全土から代表的な文化拠点110か所を選出しました。これは、各地で継続的に根づいてきた台湾の文化実践の成果を示すものです。
台東は、「黒潮の原郷」という地域的な位置づけ、そして「南島文化の原郷」や「スローエコノミー」という長年の文脈のもとで、多様かつ個性の際立った文化実践の方達を徐々に育んできました。
今回の文化拠点連携プロジェクトは、文化を単一の物語へと単純化するものではありません。むしろ、違いの中に対話を生み出し、それぞれの拠点が自らの声を発しながら、同時に互いにつながっていくことを目指しています。
台東縣政府は、本計画において臺東故事館と就藝會(臺東表演藝術創生基地=台東パフォーミングアーツ創生拠点)を、二つの文化ハブ(HUB)プラットフォームとして位置づけ、文化拠点の連携推進および情報統合を担う重要な結節点とすると説明しています。
この二つのHUBは、それぞれ「文化への入口」と「文化実践の場」という役割を担い、ここを起点として連携の取り組みが展開され、各地の文化実践の現場へと広がりながら、台東の文化的エネルギーを段階的に蓄積・連結していきます。
連携計画の第一弾として開催されるテーマ展《台東・文化之間:百大文化基地串連主題展(台東・文化のあいだ:百大文化拠点連携テーマ展)》では、「百大文化拠点」に選ばれた8か所の文化拠点に焦点を当てています。
対象となるのは、小米學堂、公東的教堂、台東書書果實、臺東縣鹿野鄉永安社區、台灣好基金會池上穀倉藝術館、台東糖廠、都蘭國、臺東獵人學校教育基地です。
これらの拠点は、台東市街地、縦谷、海岸、南廻線沿いなど各地に分布し、地理的条件、文化的文脈、実践の方法において大きな違いを見せています。
食農の実践、部落文化と工芸の継承、教育と読書の推進、アートの介入、コミュニティづくり、地域創生、若者の活動など、多様な領域を横断しながら、開かれた豊かな台東文化の姿を共に描き出しています。
展示空間は「基地房間(拠点の部屋:ベースルーム)」をキュレーションのキーワードとし、8か所の文化拠点を8つの「文化の部屋」へと転換。それぞれの拠点が持つ異なる文化的背景や行動の軌跡を表現しています。
会場にはインタラクティブなミッション形式の仕掛けも設けられ、来場者が各展示室を行き来しながら探索できるよう導きます。ミッションの手がかりを通して、各拠点の文化的特性や違いを知ることができ、「巡ること」そのものが文化連携を理解する大切なプロセスとなります。
展示に加え、連携計画の一環として「文化漫市 Culture Stroll ― 台東文化拠点連携ポップアップマーケット」も同時に開催されました。
「strolling through culture(文化の中を歩く)」をコンセプトに、複数の文化拠点が共同で企画し、ポップアップマーケットという形式を通じて、文化的な取り組みを地域の日常風景の中へと持ち込みます。
会場では音楽、香り、手仕事、食の体験が組み合わされ、立ち止まり、交流できる文化の場を創出。来場者は気軽に散策しながら、それぞれの文化拠点が持つ美意識やぬくもりを感じ取ることができます。
今回の「文化漫市」では、文化体験ワークショップや来場者参加型プログラムも企画されました。
「紅烏龍炒刺蔥鹽風味體驗工作坊(紅烏龍×刺蔥塩炒め 風味体験ワークショップ」は、台東県鹿野郷永安社區(コミュニティ)發展協會が担当し、刺蔥(カラスザンショウ(烏山椒))と台東名産の紅烏龍茶を通して、地域の食文化や土地の風土への理解を深めます。
また、「注連繩御守手作工作坊(しめ縄お守り手作りワークショップ)」は、台東糖廠・石山部落團隊(チーム)が講師を務め、稲作文化と編組(編み)の工芸を組み合わせ、文化的な意味を込めた部落のお守りを参加者自身の手で制作。文化を「持ち帰ることのできる生活の記憶」へと昇華させました。




台東縣政府文化處は、「展示、マーケット、体験型ワークショップ、そしてインタラクティブなミッションを組み合わせた総合的な構成により、《台東・文化のあいだ》は台東県初となる文化拠点連携計画のキックオフ事業として、拠点同士のつながりを示すだけでなく、それぞれの違いや多様な姿を明確に表現している」と述べています。
さらに、「今後さらに各文化拠点同士の連携を強化し、来年以降、文化ツアー、深度体験プログラム、テーマ別講座などの連動企画を順次実施していく予定であり、文化ネットワークにおける交流の層と参加の形を継続的に広げていく」と補足しています。
また、本文化拠点連携計画は、来年開催予定の「台東博覧会」とも前後して連動する推進関係を形成しており、今後は博覧会のメイン開催期間に合わせて関連する連携企画を実施する予定です。
本計画の重要なハブ(HUB)プラットフォームである「臺東故事館」は、2026年台東博覧会のインフォメーションセンターとしての役割も担うことになります。この役割移行に向け、博覧会の正式開幕に先立ち、臺東故事館にて小規模なプレイベント展示を開催し、段階的に博覧会の核となる理念やキュレーションの方向性を市民に紹介していきます。その後、連携の規模をさらに拡大し、台東博覧会の本格展開に向けた基盤づくりを進めていく予定です。
地域活性化、地方創生の計画を企画する場合、その主軸を明確にしなければなりません。
台東縣の場合、「文化」を主軸にしています。台東縣の文化を如何にして飽きずに、楽しみながら伝え広げる事ができるか、さらには、一方通行の発信ではなく、参加型、体験型を取り入れる事で、より深く、台東縣の文化を理解してもらえると共に、台東縣民自身も再確認、再認識出来るようになっている。その結果、台東縣の文化は次世代にも伝承できるという、非常によく考えられたシステムとなっているのではないでしょうか。
今年の台東博覧會が今から楽しみです。
出典:台東縣政府文化處、台東最速報
写真提供:同上
この記事は2025.12.25台東縣政府文化處、台東最速報発表の内容を日本語訳し活用したものです。原文と相違がある場合は、公式サイトに掲載されている原文が優先されます。