台湾・台東県(縣)ニュース

日本人にはあまり馴染みのない東台湾・台東縣。今、台東縣では地域活性化・地方創生を成功させ、確実に成果を挙げています。その台東縣の最新ニュースをお届けします。

臺東慢村生活節|食光倒轉(Food Time Reversal)が開催される そこに行くからこそ味わえるイベントの重要性

東風が吹き、太陽が輝く台東では、時間がゆっくりと流れていく。

今秋は、80年代、90年代にタイムスリップし、台東の大地の恵みを味わい、素朴で温かな人情味を感じて欲しいと、11月8日と9日の2日間、臺東新生廣場(臺東市新生路93-97號)にて「臺東慢村生活節|食光倒轉(Food Time Reversal)」が開催された。

食を通した温故知新を体現するイベントである。

このイベントでは、2つの顔があり、一つは、「復古菜市場 × 慢村市集(昔の市場の再現とスロービレッジマルシェ)」、もう一つが、「食光 DISCO 歌舞廳(Food Time DISCO Dance Hall)」である。

 

【復古菜市場 × 慢村市集(昔の市場の再現とスロービレッジマルシェ】

伝統的な市場の温かさと人間味を再現するこのイベントでは、農産物、工芸品、料理、文化的で創造的な製品など、ストーリー性に満ちた 30 を超える地域コミュニティと若者のブランドが集まった。

【食光 DISCO 歌舞廳(Food Time DISCO Dance Hall)】

夜になると会場はノスタルジックなパーティー会場へと変貌。

レトロなヒット曲、カラオケ、ダンスで盛り上がった。

懐かしのメロディーが流れる中、来場者達は一緒に歌い、踊り、その当時を懐かしんでいた。


ではここで、出店者を簡単に紹介したいと思う。

 

☆碧蘿園茗茶坊|鹿野福鹿茶區にあるこの茶店は、独特の風味を持つ「紅烏龍茶」を専門に製造している。蜜香紅茶(蜂蜜の香りがする紅茶)の製法と烏龍茶の製法を融合させ、小葉紅茶の製法を用いることで、熟したフルーツの香りと滑らかでまろやかな味わいのお茶を生み出している。紅烏龍茶の茶葉に加え、ティーバッグギフトセットやティースナックも提供。



☆大王發展協會|太麻里鄉の社區發展團體(コミュニティ発展団体),パイワン(排灣)族の文化と地域との共創に深く根ざしている協会は、烤肉(バーベキュー)、月夕賞景(月明かりの夜の景色を楽しむ)、文化成果発表会などのイベントを積極的に企画し、包括的なコミュニティと文化体験プラットフォームを構築している。原住民の生活美学に焦点を当て、食とジュエリーの創作を融合させ、原住民のおにぎりやビーズネックレスの販売、そして部族風のライフスタイル提案を行った。



☆SaVi編織工作坊|海端鄉崁頂村にあるSaVi編織工作坊。

パイワン(排灣)族の女性たちが率いる協働学習のSaViは、パイワン(排灣)族の伝統的な織物の模様と手工芸品の保存に尽力している。

ワークショップではDIY織物体験コースを開催しており、参加者は織物の温かさと文化的な意味合いを身近に体験した。



☆新元昌紅茶產業文化館|臺東縣鹿野鄉永安村にある新元昌紅茶產業文化館は、「臺東で最初の製茶工場」を改装したもの。

当該文化館では、茶文化の展示、製茶工程のガイドツアー、そして試飲も出来る。また、紅烏龍茶や特製茶菓子も販売している。

茶の栽培、加工、試飲まで、茶の成り立ちをまるごと体験できる文化館となっている。

 

☆熊良心|台東発祥の、生態教育を核とした社会的企業ブランドです。チームは環境、社会、経済の調和のとれた融合に注力し、「生態力レポート(生態力報告)」を元に、コウモリの生態と友好的な忌避プロジェクトなどのプロジェクトを通じて、地域活性化の新たな視点を生み出している。



☆臺東區漁會|台東沿岸の漁村の歴史と文化を融合させ、「持続可能な海洋×手作りの創造性」というコンセプトを推進。

魚鱗工芸品、漁村文化のガイドツアー、海洋廃棄物のリサイクル製品などを通じて、海洋資源をライフスタイルの美学へと転換し、生態系を尊重し、漁村文化を大切にする価値観を人々に伝えた。



☆部落醉騷|故郷に戻った若者たちが臺東賓茂部落にブランド、「Patagilj(源頭:源)」を設立、ブランドの理念である部落の源である、キビ(小米)、赤キヌア(紅藜)、ローゼル(洛神)など、伝統的な在来作物の復興と加工を推進している。

今回のイベントでは、國宴雨沐小米酒、台東藍調酒、哈娜特調などの独創的なお酒が展示された。



☆清亮農場|臺東東河鄉の山と海に囲まれた環境の中で、環境に配慮した有機農業に注力する清亮農場。

有機生姜と梅を栽培し、有機Q梅、ウコンパウダー、梅酢スパークリングドリンクなどの手作り製品を開発している。

客家文化と食と農の経験を融合させ、すべての製品は土地への敬意と健康的なライフスタイルへのコミットメントの証。



☆龍a|多良社區發展協會(ブランド名「龍a」​​)は、パイワン(排灣)族の民族料理と部落のスパイス文化に深く根ざし、カラスザンショウ(刺蔥)のバラ塩(刺蔥玫瑰鹽)、キビ(小米)、木豆(樹豆)、香蘭コーヒーといった地元の農産物を専門に取り扱っている。

今回のイベントでは、山の麓から海岸まで、香蘭の葉で包んだご飯の伝統食から始まり、伝統と革新を融合して、故郷の味に対する深い記憶を呼び覚ますことを目指した。



☆茶心手作坊|關山鎮休閒農業區(関山鎮レジャー農業エリア)に位置する茶心手作坊は、ベジタリアン弁当、白菜キムチ、ウコン漬け大根、揚げエシャロットなどの自家製創作料理で知られ、手作りと地元の味を融合させることにこだわっている。



☆關山客家粄條|關山休閒農業區(関山レジャー農業区)に位置する關山客家粄條は、伝統的な客家米料理に特化し、純粋な手作りにこだわり、昔ながらの味を守り続けている。

仙草ゼリー(草仔粿)、手打ちビーフン(手工米苔目)、餅(麻糬)、粄條(米粉を原料とし、きしめんのように平たく切った台湾の客家料理に代表される麺)といった定番の点心(軽食)を中心に、放し飼い卵などの地元の食材を取り入れ、風味豊かな味わいを演出している。

シンプルで素朴な米の香りと職人の技が光る店内で、真に客家の故郷の味をお届けている。



鬱金女王闌姐|高含有量の紅ウコンを主原料とする台東発のクリエイティブブランド(臺東創意品牌)で、臺東好物協會(Taitung Good Stuff Association)の認証を取得した高含有量の紅ウコンを主原料とした製品。

ウコン饅頭(薑黃包子)、桑の実ジュース(木虌果汁)、キビ団子(小米粽)、ハーブティー花茶)など、鮮やかな色彩と地元の風味を融合させた「ウコン×創作麺」という、地元の美意識を体現した商品を展開している。



☆三民里隊アミ族を背景に、地元の農産物と手作りの味覚を広めることに尽力している三民里隊。

販売商品には、喜烙哈哈飯(シーラオハハライスもち米にアミ族の塩漬け肉が入ったもの)、カラスザンショウ蜂蜜レモンドリンク(刺蔥蜂蜜檸檬飲)、三民媳婦包(サンミンシーフーバオ:蒸しパンの一種)などがあり、部族の食文化と革新的な軽食が融合している。



☆稻大原農產行|臺東縣鹿野鄉瑞源村に根ざした稻大原農產行は、客家、原住民、そして新移民の米作りの技術を融合させ、稲作文化と懐かしい弁当の美意識を広めている。主に伝統的な客家弁当を販売し、家庭料理と地元の米の風味を守り続けている。



☆原始角落部落廚房|嘉蘭村のルカイ(魯凱)族の記憶を今に伝える場所であり、かつて廃墟となった工房を改装した食と農業の体験できる場所となっている。

揚げカボチャ(炸南瓜)やキビのQQボール(小米 QQ 球:QQとはモチモチの意味)といった地元の山の幸を味わえるほか、ラグマット作りや部族料理の調理といった体験を提供している。



☆卜拉米農坊|嘉蘭村に拠点を置くこの農業イノベーションブランドは、パイワン(排灣)族の文化に根ざしている。

有機農業と環境に配慮した農業、食と農業に関する教育を融合させ、キビ焼き肉(小米烤肉)、烏珠貝(ぬばたまがい:野珍珠)、ローゼル茶(洛神茶)といった部族特有の製品を提供している。

また、つきごめ(搗小米)やローゼルの花の砂糖漬け(洛神花蜜餞)作りといったDIY体験も提供しており、パイワン(排灣)族の文化に触れ、山と森、そして文化の共鳴を味わうことができる。



☆茗藝茶園|台東鹿野の小規模茶農家で、自然の摂理に則った自然農法で、茶葉を一つ一つ丁寧に育てている。茶摘みの母親たちの熟練した手によって摘み取られた茶葉は、茶匠たちの熟練の技によって、喉越しの良い甘みへと昇華される。

 

☆三代三花手作坊|三代続く職人技を受け継ぐ三代三花手作坊は、手作りの豆腐と梅干しを専門に扱っている。

伝統的な手法と純粋な手造りにこだわり、関山の地元農産物と組み合わせた「草餅(草仔粿)」や「カボチャ筍饅頭(南瓜筍包)」などの軽食や、爽やかなドリンクなど、素朴な故郷の味と職人魂を体現出来る。



☆福卡地農場|金針山の中腹に位置し、太平洋と鱷魚山に面した福卡地農場は、「人に優しい農業(友善農法)、スロートラベル・アグリツーリズム(慢旅農遊)」という理念を掲げ、硫黄を含まない金針と自家製の愛玉を栽培している。

愛玉ゼリーの手作り体験やキャンプ、観光サービスも提供おり、東海岸の山海の恵みを味わえ、大地と光と影の流れに身近に感じる事が出来る場所になっている。



☆山豬窟休閒農業發展協會|「山と海、部族文化、そして食の冒険の共存(山海共生、部落文化、美食冒險)」をビジョンに掲げ、夜間観賞体験、食と農に関する教育、体験型講座などを提供している。

また、カラスザンショウ(刺蔥)、赤キヌア(紅藜)、椴木香菇(原木に菌を植え付けて、自然に近い環境で栽培された香菇)、野生蜂蜜といった環境に優しい農産物も販売している。



☆梓園碾米工廠|関山鎮に位置し、「日照の無私の温かさ、独特の自然環境、勤勉な農家、そして専門的な品質管理」という理念を掲げ、有機栽培米、食品の生産から流通、販売まで、すべての段階の情報を記録・公開し、消費者が追跡・遡及できるようにする制度であるトレーサビリティ(產銷履歷)のある米、そして米粉の提供に注力している。

また、「後山巡米所」では、田んぼを間近で見学し、農場から食卓までのお米の行程を一つ一つ見ることが出來るも提供している。



☆利吉社區發展協會|利吉村を拠点とする協会は、月桃織り体験や地域ツアーを提供し、地域観光の文脈の中で「香り、職人技、そして原住民の生活」が融合したユニークな体験を紹介している。

今回は、伝統的なアミ族月桃織りと地元の薬草を組み合わせた特別な商品を提供し、蒸留穀物の研究開発、エッセンシャルオイル精油)、エッセンシャルオイル石鹸、グアバなどの部落農産物や農産物加工品を紹介した。



☆晶品咖啡莊園台東市太麻里に位置する晶品咖啡莊園は、海と山の景色を一望できる絶好のロケーションにある。

最高級のイエローブルボン種とアラビカ種の豆を有機栽培し、植え付けから焙煎まで全工程を自社で行っている。農園に足を踏み入れると、ハンドドリップコーヒーの芳醇な香りを堪能できるだけでなく、東海岸の大地と職人たちの魂が織りなす、ゆったりとした風景を体感できる。



☆蜜蜂盒子|3世代にわたる養蜂家が経営する蜜蜂盒子は、イーストリフトバレー(花東縱谷)地域の手つかずの自然環境を活かした養蜂を行い、「蜂の巣から瓶詰めまで」の透明性の高い生産工程を重視している。

環境に配慮した養蜂とトレーサビリティの確保により、リュウガンハチミツ(龍眼蜂蜜)、ライチハチミツ(荔枝蜂蜜)、イーストリフトバレーハチミツ(縱谷蜂蜜)といった蜂蜜製品を提供している。また、ガイド付きツアーや農業体験も積極的に展開しいる。

 

☆範樟園農場|人に優しいオーガニックパークとして、ハーブとパパイヤの混作を推進し、ハーブと樟脳精油を主力製品として、ハーブパウダー(香草粉)、チリパウダー(辣椒粉)、ハーブフルーツティー(香草果茶)、ドライフルーツ(果乾)などの商品を研究開発している。来園者はアロマテラピー体験に参加することで、農業とハーブ、そして自然治癒の緑のつながりを体感できる。



☆卑南鄉果樹產銷班第47班|土地を愛する果樹農家のグループで構成され、長年にわたりアボカド(酪梨)、カスタードアップル(番荔枝)、シュガーアップル(釋迦頭)などの熱帯果樹を育ててきた。

今回のイベントでは、コーヒー製品や旬の果物や野菜に加え、レッドキヌアトースト(紅藜土司)、ガックとクランベリーのトースト(木鱉果蔓越莓土司)、スポンジチアシードケーキ(海綿奇亞子蛋糕)など、独創的でヘルシーな焼き菓子も展示した。



☆大溪社區|大溪社區は、山と海が織りなす独特の景観を誇っている。スパイス作りと伝統的なキビ文化を通して、今回のイベントでは、野生のカラスザンショウ(刺蔥)とローズの塩(刺蔥玫瑰鹽)、キビ(小米)、木豆(樹豆)といった地元の農産物を展示し、部族の記憶と現代の農業経営を融合させた。



☆新園社區發展協會|協会は、コミュニティによる果物や野菜の栽培と創作工芸を融合させ、「新園ミニツアー(新園小旅行)」をブランドとしている。郷愁を誘う料理、新鮮な果物や野菜、手作りの癒し製品、そして食と農の体験やコミュニティツアーなどを提供し、参加者に田園とコミュニティが織りなす自然の美しさ、文化、そして日々の暮らしを体感してもらえるようになっている。



臺東慢村生活節の会場に足を運ぶからこそ味わえ、鑑賞でき、体験できるイベント。だからこそ、地元のみならず、台湾全国からこのイベントを目的に観光客がやって来る。

 

以前にも記したが、日本のイベントでは定番の焼きそば、うどん、たこ焼きといったブースが目立つ。確かに、地元の人々にとってはそれでもいいだろうが、何のためにイベントを行うのかという実施目的によっては、やはり、地元色を全面に打ち出す必要がある。

そのイベントに行ってこそ味わえるものや、そのイベントに行ったからこそ、次は実際に現地を訪れたいと思わせる必要がある。

外から人を呼び込み、そして、リピーターを増やすための工夫が必要である。特に、中山間地域でのイベントは従来の手法を見直し、持続可能なイベントへと生まれ変わる必要があるだろう。

さらに、若者が自分達の製品を知ってもらうための機会を提供する事も必要である。

 

 

出典:臺東.慢村Facebook

写真:同上

この記事は2025.11.06-11臺東.慢村Facebook発表の内容を日本語訳し活用したものです。原文と相違がある場合は、公式サイトに掲載されている原文が優先されます。