2025年台東国際工芸デザイン交流フォーラムが10月23日に台東縣で開催された。
今回のテーマは、「教育、デザイン、工芸の未来に関する対話」。

タイと台東から講師を招き、教育がいかにしてデザインと工芸の発展を牽引する中核的な力となり得るかについて議論し、国際レベルから地域レベルまで創造的な対話が行われた。
フォーラムはまず、タイの清邁(チェンマイ)大学美術学部助教授の Sumanatsaya Voharn (Jib) による「タイのデザインの進歩:教育と産業の二重の視点」と題した基調講演から始まった。
Sumanatsaya Voharn (Jib)助教授は、タイが製造業中心の国からデザインを中心とする「創造国家」へと変貌を遂げた経緯や、デザイン教育が工芸コミュニティを結びつけ、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にどのように貢献しているかについて語った。
また、助教授は台東に滞在し得た経験についても触れ、自然と共存する台東の職人たちの創造精神に感銘を受け、今後の国際交流の発展に期待を寄せた。


2人目の講演者は、向日葵藍染文創の主理(マネージャー)である侯妤姍氏で、学校、地域社会、成人教育で藍染め技術を推進してきたチームの長年の経験を語った。
侯妤姍氏は「古着染めプロジェクト(舊衣重染計畫)」について紹介し、来場者に対して古着をお持ちいただき染め直しをお願いした。これは古着に新たな命を吹き込むだけでなく、持続可能な環境保護を支援することにも繋がり、藍染め教育は技術を学ぶだけでなく、人生哲学でもあると述べた。藍染めを通して、自ら布を染め、自然の力と魅力、不思議さを再発見し、文化的アイデンティティを築くことができると語った。


最後のセッションでは、角琉璃の創設者である鄭楚玄氏によるセッションが行われた。
鄭楚玄氏は、ブランドが推進する「工芸師育成プログラム(工藝師培訓計畫)」を例に挙げ、専門分野に関わらず、興味さえあれば、このプログラムを通して自己表現の力を見つけることができると語った。また、受講生が自身のブランドや講師としてのキャリアを築くことを奨励し、学習が単なる一回限りの経験ではなく、長期的は人が本来持っている能力や可能性を引き出し、自信を持たせる意味のEmpowerment(エンパワーメント)と文化イノベーションの推進への出発点となるよう促した。


各講演が終わった後開催された座談会では、講演者と聴衆が熱心に意見を交わし、デザイン教育の方法から工芸の実践、文化イノベーションに至るまで、幅広いテーマについて議論が交わされた。各人が自身の教育経験や創造的経験を共有し、教育と地域産業の連携に関する具体的な提案を行った。







今後もデザインや工芸の教育プログラムを推進し、国際交流や地域共創をさらに推進することで、台東を「文化を核」としたクリエイティブな実践拠点にしていきたいと台東縣政府文化處は考えている。

地域活性化、地方創生と言う言葉が広まって久しいが、実践し、成果を出すことは非常に難しいことである。
しかし、「何故、成果が出ないのか」「何故、持続しないのか」について追及、探求をしている地域は少ない様に感じるのは記者だけだろうか。
持続=恒例行事とは違う。成果を出し、持続可能にするためには、常に進化をしなければならない。さらには、その一歩手前、入口とも言えるのは、自分達の地域をどの様な拠点にしたいのかという事を明確にしなければならない。
単にイベントや祭りをやるだけでは、一過性のものとなり、根本的な解決には繋がらない。
そのためには、住民自身が地元を再認識し、何を強みとして打ち出すかを明確にしなければならない。
この点をあやふやにしたままで、いくら地域活性化を望んでも、難しいと思う。
出典:臺東縣政府文化處
写真提供:同上
この記事は2025.10.28臺東縣政府文化處発表の内容を日本語訳し活用したものです。原文と相違がある場合は、公式サイトに掲載されている原文が優先されます。